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HUMAN
2022.1.12

「無人島」気分を味わう #go_fishing

女性ソロキャンパー森風美とキャンプ&フィッシングの魅力に触れるインタビュー

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女性に向けてキャンプライフを発信する元祖・女性ソロキャンパーの森風美さんが、キャンプ&フィッシングの醍醐味をレクチャー。食材を自ら調達し、おいしくいただくためのスマートなフローを身に着けよう。

無人島の自給自足ライフへの憧れ

女性ソロキャンパーの先駆けとして数多くのメディアに登場する森風美さん。キャリーバッグを引きながら公共交通機関を使ってキャンプに出かける“キャリーキャンプ”が、多くの女性キャンパーやキャンプビギナーの共感を集めてきた。運転免許を取得した現在は、愛車の軽バン「なまけもの号」を駆使して女性も楽しめるキャンプライフを発信している。

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アウトドア好きの家族の影響で、幼い頃からキャンプに出かけていた。大学生になってソロキャンプにハマり、“キャリーキャンプ”を始めたころに出合ったのがフィッシング。

「大学3年生のとき、友人と島キャンプを計画して伊豆七島に行きました。自分のキャンプライフのベースには、『十五少年漂流記』や『ロビンソン・クルーソー』のような、無人島の自給自足ライフへの憧れがあるので、シェルターを作って食材を調達して調理して食べるまでを、島というロケーションでやってみたかったんです」

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漁港でイワシや小アジやネンブツダイを釣って、捌いて食べて。「一連のプロセスがまるで無人島生活の予行演習のようで、無性に楽しかった」と森さん。この旅がキャンプ&フィッシングの入り口になった。

キャンプ&アルファ”がポイント

愛車と一緒に旅をするようになり、キャンプそのものを楽しむよりも、アクティビティを最大限に楽しむためにキャンプをすることが多くなってきたという森さん。
「DIY、手芸、シュノーケル、釣り……もともと好きだった、趣味とも特技とも呼べないような遊びが、キャンプと組み合わせて“キャンプ&アルファ”とすることで、趣味として成立するようになりました。キャンプという軸があるから“アルファ”の部分はライトでいい。むしろ、自ら動いたり自分で手を加えたりすることで、主軸であるキャンプの要素がぐっと充実するんです」

釣りという選択肢が加わって、キャンプの遊びの幅が広がった――。そんな森さんのキャンプライフを覗いてみよう。

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堤防でサビキ釣りに挑戦

森さんが出かけたのは、千葉県のとある堤防。「堤防釣りは手軽にできるうえ、食べられる魚を釣れる点が魅力」。釣りはハードルが高いというイメージを持っている人は、まずは釣具専門店でサビキ釣りセットを手に入れ、漁港に出かけるのがいいだろう。

サビキとは、イワシ、サバ、アジといった食卓の定番の魚を、手軽に狙える堤防釣りのスタンダード。エサに似せた擬餌針(サビキバリ)を連ねた仕掛けをサビキというが、このサビキの下(または上)に寄せエサのアミを入れるコマセカゴをあしらい、竿を動かして寄せエサで小魚の群れをおびき寄せる。堤防に集まる小魚の多くをこれで釣ることができる。

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釣り場についたら魚影を探す。魚影のあるところに寄せエサを巻いてのんびり様子をうかがっていると、次々に魚の群れが集まってきた。コマセカゴに寄せエサをいれて、さっそく釣り糸を垂れる。

「『釣りは難しい』という先入観を持っている人は少なくないと思います。釣りは、スタイルだけでなくロケーションや竿、エサなどのディテールでもさまざまに細分化されていて、それぞれに異なるカルチャーがあるからでしょう。実は私も釣りを敬遠していた一人。奥が深すぎると思っていたのです。でも、『奥が深い』と感じるところまで足を踏み入れなくても、サビキ一つで十分、釣りは楽しめます!」

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とれたての魚は、シンプルなレシピで

本日の釣果はカタクチイワシ18尾に、オウゴンアジとサバが各2尾ずつ。獲物をクーラーボックスに入れて近隣のキャンプ場へ移動する。キャンプ場の水場で釣った魚を手早く捌きながら、レシピを考える。とれたて・捌きたての魚はどう食べてもおいしいけれど、刺し身や塩焼きなどシンプルなレシピが素材の味をもっとも活かす。
「今日はキャンプ気分が味わえる洋風のレシピに決定。イワシとアジの刺身と、オイルサーディンを作ってそれをパスタとプルスケッタにアレンジします」

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アウトドアでは「想定外」をなくして行動しよう

釣り、調理、キャンプと丸一日を満喫できるキャンプ&フィッシング。さて、ビギナーはどこからスタートすればいい?
「全くの初心者なら、管理釣り場や養殖場、あるいは船宿を利用するのがいい。周りに経験者がいるなら連れて行ってもらいましょう。フィッシングをスムーズに楽しめるようになったら、次のステップでキャンプと組み合わせてみてください」

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さらに、キャンプシーンを充実させるためには「想定外をなくす」ことが大切なのだとか。
「私自身はリサーチに時間をかけ、あらゆる状況や行動をシミュレートしています。おおまかなタイムスケジュール、どういう道具が必要か、買い出しにいくならどこか、周辺の店は何時まで開いているか、目的地とその周辺を調べあげます。『想定外』というシチュエーションを減らすことで時間や気持ちに余裕が生まれますし、それは自分を守ることにつながります」

そしていちばん大切なのは、無理をしないこと。
「釣りもキャンプも自然のなかで行うものだから、天候、状況次第でいつでも引き返す勇気を持っていてください」

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(プロフィール)
森風美(もり・ふうみ)
1994年千葉県生まれ。湘南在住。幼い頃からキャンプや釣りが身近な環境で育つ。大学3年生のときにあらためてキャンプにハマり、大学を休学してキャンプの仕事をスタート。復学後、女性向けアウトドアウェブメディア「なちゅガール」編集長に就任。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、イベントなどに登場し、キャンプ&バンライフコンテンツを発信している。今春、著書『始めよう!ソロキャンプ』(山と渓谷社)を上梓。
www.morifuumi.com

Twitter:@fu_uyu Instgram:@fu_u.m

森さんの釣りキャンプごはんのレシピを掲載! onyourmark.jpで記事フルストーリーを読む
https://mag.onyourmark.jp/2021/08/camp_plus_fishing2/136127

Text by Ryoko Kuraishi
Photograph by Nobuhiko Tanabe
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